読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

mgudn's

髷であり曲げでもある。

コンピューター将棋の限界

電王戦

 

結論から言うと

 

コンピューター将棋がどれだけ強くなったとしても道具である事から抜け出せる時は来ない

 

当たり前の事を言っている様に思われるだろうが、結構勘違いされていると思う。

 

・例えば入玉将棋に対応できる様になればプロを遥か超えて強くなる

 

だが、なぜ対応出来ないかの本質を間違えているとおいらは思う。

入玉すると別のゲームになるからでは無く、思考の切り替えが出来ない事に起因する。

これ以上でも以下でも無い。

 

なので、実は 序盤 ⇒ 中盤 ⇒ 終盤 の切り替わる指し手の時に

判断を間違えているけれど、それを下せる人間は少ない上に、

プロ棋士レベルの人からすれば、たまに変な手も指すけど

結果的に強いぐらいにしか思っていない気がする。

 

 

序盤 ⇒ 中盤 の典型的な例が先日の対 やねうら王の 39手目 86同角

      一部のソフトで向い飛車に弱いのもこれに当たる。

中盤 ⇒ 終盤 では 船江5段戦の 銀捨て

      更に やねうら王戦 70手目の 63香 に対して 31角成 

      と出来ると思っていたのも同様だと思う。 

      ツツカナも同じ考えをしていた事も見逃せない。

 

入玉に対応出来ない事と原因は同じなのでこれも直る可能性は低い。

ただし、終盤の頓死は無くなる可能性はある。

 例えば詰みを探す時に、何の駒があれば詰むかも同時に探索させ、

 その結果に基づいて指し手を変える様なプログラムを追加すれば回避できそう。

 マシンパワーが必要なので、世界コンピューター将棋選手権向けの機能ではあるが・・・ 

 

ポイントは一手でいきなり場面が変わる手を指した時に起こり易い。

なので駒組みから開戦する時や、中盤から大駒を切って寄せに出る場合は

一瞬前の局面と現在の局面の認識にずれが出易いと思われる。

 

もう一点、 自身の評価関数で点の高い物を積み重ねる事しか出来ない点

がマイナスになり得る。

 (将棋には手得を重ねた方が指し手に困る場合があり、

  そんな時も間違えるかも知れない。)

 

コンピューター将棋が無理攻めする(場合があると思われている)

原因は、おいらはこれにあると思っていて

 

駒組みで高い点数を付ける手が無くなって相手の攻めを待つ様な状態で、

攻められる事で自陣の評価が下がるので事を避ける為、攻撃の手を選ぶ事で

プラスの評価が長く続く様にしているのだと考えている。

 

難易度は上がるが一見意味の無い味付けにも対応出来ない様に思う。

例として今期の王将戦第三局の 44手目 66歩 

 (この対局で羽生三冠が一番時間を使った手で超一流にしか出来そうに無いのが玉に傷) 

手順を工夫すればコンピューターの認識を狂わせる可能性はあると思う。

 

 

次は 読みが深くなれば強くなるという点

 

おいらは将棋の決着は結果論でしか語れないと思っていて、

良く見かけるパターンとして、端歩の有無 や 飛車・角の 打つ場所

これらは、最終的にそこが勝敗を分けただけであって、

予想して選び取れる類の物では無いのではないかと思っている。

 

例えば現在 20~30手先を読めるコンピューター将棋が

この先 50~70手読める様になると

勝ちも負けもあり過ぎて選べなくなり、今より序盤がグダグダになるか

自身に都合の良い検索結果を上位に持ってくるが、

実現されずに正確性が落ちるかのどちらかになる様な気がする。

 

又、仕掛けに関してはある意味現状の先は判らなくても特攻するという

コンピューター将棋の強みが消える可能性が高い。

 

これらを総合した現状判断が コンピューター将棋同士の戦いは

先に仕掛けた方の勝率が高い  である。

 

現在のコンピューター将棋は全幅検索を導入して(Bonanza登場)

アマチュア上段の壁を越えたのだが、

検索の枝刈りをして良さそうな部分を深く読む様にしている事は、

技術的には合っているけれど本質的には間違っている様な気がする。

 

もう一点付け加えるなら、 研究が先行しているチェスの技術導入。

これも良い部分と悪い部分があるので、

この部分の変更が無いと更なる強さは望めないのではないか?

  但し、対抗形に強い 矢倉が強い 等はこの部分に起因している節もある。 

 

 

道具は思考しないので人口的に知能(に似たプログラム)を与えても

どこかに歪みが出る。

その歪みがどこに起因する物かを考えれば、人間 対 コンピューター将棋は

まだまだ長く続く可能性は高いのではないかと思う。

但し、人類がもう勝てないと世間的に認知された後でしか

プロ棋士側の巻き返しは無いだろうと思う。 (負けられないプレッシャーがきつい)

 

総合すると、チェスがそうである様に

人間のプロが勝てない様な状態になっても、未だ局面の切り替えに付いていけていない

弱点は治っておらず、現在も 人間 + ソフトが最強というのは

その事実を肯定するものと考える。

 

追記 電王戦Final前

チェスの世界ではコンピューター単独の方が強く、人間が加わる事で

弱くなってしまうそうです。

チェスを持ち出した上記の内容は取り消しですね。

但し、現状でも入玉形で指し手がgdgdになるのは修正出来ていない

プラス、形成判断が一気に+⇒-に変化する事から 

良いから悪いにしか変わる事が無く、悪いかもしれないと言う中間部分が

無い事は、どうにも直しようが無い問題だと思うので、

やっぱり将棋というゲームをコンピューターが極めるには

どこかで限界があるのだと思います。

 

 

追記 電王戦豊島戦後

豊島七段が終局後のコメントで上記内容と似た発言をされていました。

自分から仕掛ける、時間管理を徹底して、しかも大事な局面で時間を使えていた。

戦前の取り組みが半端ねぇ ;-ロ-)!!

 彼が回りの棋士からの評価が高い理由が、誰にでも判る形で伝わったと思います。

おめでとうございました。