【将棋】 渡辺明二冠 と Ponannza の類似点
【将棋】 Ponannzaの作り方 - mgudn's でポナンザの特徴を挙てみました。
で、現役プロ棋士の中で渡辺二冠の考え方に基本理念が近い様に感じたんですよね。
渡辺二冠と言えば、『 隙あらば穴熊 』 が代名詞で、 物理的に 堅い玉形を好む。
永世竜王対決で現れた、急戦矢倉の新手も同じ理論から生まれている。
対して、ポナンザの場合は 相対的に 自玉の堅さが高い事を好んでおり
相手より先に玉周辺の駒を減らす事が大好き。
両者?共にちょっと駒が足りないのでは無いか? と思われる攻め方をするのも一緒。
だからどうした! コンピューター将棋のプログラムは改良したら簡単に
違う特徴になってしまうから、そんな分析は意味が無い。 と思われる貴方。
おいらは、現在のソフトを更に強くする場合、 画期的な新しい手法が生まれない限り
基本的に今の棋風を引き継ぐと思っています。
基本的にソフトが強くなったかどうかは、自己対戦かBonannzaとの対戦成績を持って
語られる事が多いと思います。
開発者の方が良くいう事に
Aのソフトを改良したBとの対戦成績は Bが8割勝つ
Bを改良した Cとの対戦成績は Cが7割勝つ
しかし AとCを対戦した場合 Cが負け越した。
があると思います。
これを回避できるパターンとして思い浮かぶのは A⇒B⇒C
へ正統進化させる(精度を上げる)事でしょうね。
基本的なバランスから調整が可能な時間がある開発者と言えば
ビジネスとしてソフト開発ができている ポナンザの山本さんぐらいしか見当たらず、
同じ会社に勤める事になった一丸さんは、逆に今までより開発にかける時間が
減る可能性の方が高いのでは?
その彼らにしても 春に電王戦 GWにコンピューター将棋選手権 11月に電王トーナメント
がある訳で、根本から新たに作り直すにはリスクも高く、時間的にも厳しいと思われます。
従って、今のソフトの修正や新しい要素を加えてといった対応になる公算が高いでしょう。
さて話は戻って、両者とも受けも強いですしね。
前回の人選で出ていない戦型で相穴熊を挙げ忘れていたので
この両者で見てみたい気もします。
次点はやっぱり広瀬さんになるのでしょうか?
開発者の方がコンピューター将棋と攻め合いをするのは危険だと発現されていますが、
おいらは、先攻するか、攻め合うかのどちらかしかプロ棋士は勝てないと思っています。
駒組みで有利を築く、受け潰しを狙うはもう古い考え方で、
前者はチェスの歴史をなぞりますし、後者は評価関数の最適化が進む事で、
惨敗する未来が見えます。
そういった意味で、どこで手抜いて攻め合うかという分野では、プロ棋士の序列が
そのまま当てはまる可能性が高く、その分野において渡辺二冠も
TOPクラスである事に疑いの余地はありません。
鋼鉄の鎧を着込むのが好きな渡辺二冠か、
自分が皮鎧だったとしても、相手を裸にするのが大好きなポナンザか
実は似たもの同士なこの二人の戦いで、どちらの攻めの技術が上なのか?
殴り合いで倒すのか、寝技になだれ込む様な戦いになるのか、非常に興味があります。
ツツカナ 対 森下九段が 森下 VS 森下 だと言われたように、
ポナンザ 対 渡辺二冠は 渡辺 VS 渡辺 だと言われそうだと予想しておきます。